【完】ダンデライオン






「で……出れた…」





なかなか大変だったけど、穴を通り抜けることができて、私は森へと出てきた。



最近ではなかなかやらないほふく前進は結構スリリングだった…。
体が突っかかったりしなくて良かった……。





さて、マグノアを呼ぼうかな!





「マグノアー!!」





大声で呼んだら、どこかから走ってくる軽快な音が聞こえた。




そして、真っ白な遠くの地平線からだんだん近付くのが見えてくる。




「あっ、きたー!」




マグノアの姿が完全に目視で確認できるくらいまで近くなった。





「マグノアー!久しぶりー」




『……何だ。毎回毎回。それに、久しぶりじゃない。』




マグノアはいつも通り、イマイチ気乗りしない様子だったけど。


私を見ると、突然ハッと息を飲んだ。




突然のリアクションに、私も不安になる。





「え…なに?なんか変?」





『いや………』





マグノアは、言葉を濁した。