【完】ダンデライオン






「……マグノアは、国王にとてもとても感謝していた。
だからこそ、国王を殺したりするわけがない。そう、思うようになったってことでしょ?」





「そう。それに……マグノアは、何も言わなかった。」





エルノは、うつむき加減にそう言った。




「何も……?でもそれは、他のニンゲンも話さないからで……」





「自分がしていないなら、違うとだけでも言いたくもならない?」





「まぁ……それは…」




確かに、以前マグノアとその話になった時も、何だか煮え切らない感じだったし……。





「僕は、マグノアは何か知ってることがあると思うんだ…。でも、何となく、僕には教えてくれないと思う…」





「それは………」





エルノは寂しそうな顔をしていながら、フッと笑った。




「マグノアは森へ追放されて…僕は決まりで森へ出ることはできない。きっと、もう会えないし、話すこともできない。」





「エルノ………」




そんなこと、ないって言いたいけど……。


あっ!!そうだ!!!!