「本当に安心したわー、心配してたのよ」
「は、はぁ…ご心配をおかけしました…」
目の前には見たこともない料理が3皿。
キレイなピンク色の飲み物。
そして……ニコニコした笑顔のケイスさんが、私の向かいの席に座っている。
「昨日話した通り、ご馳走するから好きなだけ食べて!」
「あ…ハイ。ありがとうございます。」
……どうも、居心地が悪い。
ケイスさんは私のことを気にかけてくれているし、優しい人なのは分かってるんだけど…。
エルノの悪口を言っているのを聞いてしまっている分、どうしても警戒してしまう。
…それにしても、この食べ物って何なんだろう…?
「あの、この食べ物って何て言うんですか?」
「え?」
ケイスさんはとても驚いた顔をした。
もともと美人なケイスさんは、驚いてもキレイでうらやましい…。
「…この食べ物、知らないの?」
「あ…ハイ。まぁ……」
何と言ったら良いか迷って言葉を濁した。
明らかに気になる言い方をしてしまった自覚はあったものの、深く突っ込まれることはなかった。
「そうだったのね。じゃあ簡単に説明するわね。えーと…これがマール。コテが入っているわ。」
……んんん?
「それと、こっちがハセ。フクモとウメが入ってるの。」
「梅?」
不意に聞き覚えのある食べ物の名前が出てきて安心した。
指を差されたお皿を見るけど、そのお皿に梅らしきものは入ってない。
え……ウメってなに…??
「最後にこれが、モアキ。これは煮たものよ。」
ケイスさんは、全部のお皿の食べ物を紹介してくれたけど……
結局分かんなかった……。
おばあちゃんが言ってた苦労って、こういうことなんだ…



