「…壮太のヤロー、何でもかんでも喋りやがって…」
そう言う龍ちゃんを余所に
「凄いよね!でも今日龍ちゃんに会って納得した!ファンクラブって何人くらいいるの?」
私はまじまじと龍ちゃんを見る。
「…知らねーよ。大体、おかしいんだよアイツら。俺が『どけよ』とか『邪魔!』って言うだけで騒ぐんだぜ?普通、みんなに優しくてニコニコしてる…
それこそ壮太みたいなヤツに出来るもんだろ?ファンクラブって。何で俺なんだよ…」
そう言うと龍ちゃんはタメ息をついた。
「…それは、そういう龍ちゃんのオラオラ系な所にみんなキャーキャーいっちゃうんだね。」
そう言うと、私は少し優越感みたいなものを感じた。
とある高校の大スターと仲良しなんだ。私。
そう思ったが、すぐに別の思いが頭をよぎった。



