16歳。ー10年越しの約束ー





「…壮太のヤロー、何でもかんでも喋りやがって…」


そう言う龍ちゃんを余所に


「凄いよね!でも今日龍ちゃんに会って納得した!ファンクラブって何人くらいいるの?」

私はまじまじと龍ちゃんを見る。



「…知らねーよ。大体、おかしいんだよアイツら。俺が『どけよ』とか『邪魔!』って言うだけで騒ぐんだぜ?普通、みんなに優しくてニコニコしてる…


それこそ壮太みたいなヤツに出来るもんだろ?ファンクラブって。何で俺なんだよ…」


そう言うと龍ちゃんはタメ息をついた。



「…それは、そういう龍ちゃんのオラオラ系な所にみんなキャーキャーいっちゃうんだね。」



そう言うと、私は少し優越感みたいなものを感じた。



とある高校の大スターと仲良しなんだ。私。



そう思ったが、すぐに別の思いが頭をよぎった。