「小雪!来てくれたんだ!」


病室のドアを開けるとパッと顔を輝かせた壮ちゃんがいた。


「学校午後からサボっちゃった!…あれ、龍ちゃんは?」


私は病室に壮ちゃんしかいないことに気付く。



「…今日、龍は来ないよ。来てもらったのは小雪だけ。」


ベッドで起き上がった状態で壮ちゃんは私の目をまっすぐ見てそう言った。