この声は…


「小雪!てめー…」


俺は振り返りながらそういうと、固まってしまった。


栗色の長い髪の毛はくるくると巻かれ、ハーフアップされている。
白の厚いニットワンピースに可愛らしい茶色のブーツ。
そして、いつもよりただでさえ長い睫毛が長い気がする。



「遅れてごめん!今日も彩おねーちゃんの協力してもらって気合いれてきたら遅くなって!」


そう言って、小雪は無邪気に笑った。



「…化粧してんの?」


俺は小雪の顔をまじまじと見る。