「あの!」 私の声がホームに響く。 あの人は私の声に気づいて振り返って くれた。 「あの、あなたの名前はなんですか?」 そう言ったらあなたは笑顔で、 「拓人。 桐谷拓人だよ」 そう言ってまた歩き出した。 「拓人…くん。」 私は、さっきの彼の笑顔を思い出し ながら、名前をよんだ。