affection


いつもの店でいつもと同じものを頼む。

「凛花はさぁ、なんで笑わないの?」

「え?普通に笑うよ?」

「俺、初めてお前見た時こいつの目、死んでるなって思った。」

「そんな事ないよ。」

そんなにあたしの事、見てくれてたんだよね?


あの頃のあたしには、うざかった事も今は幸せに思えるのに。


2人の沈黙がかき消されるように料理が出された。


「この後どうする?明日仕事でしょ?ってか、学校は?」

彼は定時に通いながら、昼間仕事をしてる為、あたしとタメなのにどこか大人びて見えた。


「あー学校休んだ。明日は休みだから俺んち来る?」


「家はやだ。」


「じゃあどーするよ。」


冷めつつあるパスタを食べながら、あたしはこう答えた。


「ラブホでいいじゃん。」