―あたし泣いてる? ―あたし泣きたかったの? 「俺はお前を離さねぇから。」 そう言った翔の腕はきつくて、優しくて、あたしは信じたい、そう思った。 誰かに必要として欲しかったのかもしれない。 腕に残した傷跡達はあたしの精一杯のSOSだったのかもしれない。 でも今は、この人を信じてみたい。 素直にそう、思えたから―…。