あたしが呟いた次の瞬間、
キーンコーンカーンコーン
「っあ!チャイム!!遅刻……」
鮎夏は、あたしを置いて教室に着いてるはず。
「先輩、あの、手……」
反応がないので、豹先輩を見上げると
「先輩、熱……?」
顔が赤い…。
「っえ!?いや、熱じゃねぇから大丈夫…」
ハッとしたように、先輩があたしの手を離す。
「でもボーっとしてましたよ…?よかったら一緒に保健室…」
「ほんとに!大丈夫だから!!てか、早く教室行かねえと」
あ!そうだった!!!
「じゃー、またっ!」
先輩にそう言ってから、あたしは教室に向かった。

