王子様と眠り姫




下駄箱まで2人で歩いて、靴を履く。



「春田さ、電車?徒歩?」


「徒歩ですっ!」


「ん。じゃ、ちょっと待ってて」




しばらくすると、先輩が自転車をおしながら帰ってきた。


「俺、自転車だからさ。後ろ乗れよ」


「やっ!あたし重いんで!!」


「どー見ても軽そうだけど…」


フッと笑いながら、あたしの鞄をとって自転車の籠に入れる先輩。


「早く乗らないと鞄持って逃げるからなー」


そ…それは困る……



「しっ…失礼しましゅっ…」

「はは。緊張しすぎ!」



緊張しながらも、先輩の後ろに座る。