王子様と眠り姫



そんなことを考えながらボーッとしてると、


「なに?俺に見とれた?」


なんて言うから!


あたしは、自分の顔が熱くなっていくのを感じた。


うわ、あたし今絶対顔赤い…




「教室戻って、荷物用意してこい。ちゃんと送るから」


とにかくこの場から逃げ出したくて
言われた通りに教室へ戻る。





教室には誰もいない。


荷物を整理していると、豹先輩が教室まで迎えにきてくれた。



ひゅうっと通り抜けた風が、冷たい。

もう11月だもんね……



鞄を持って、豹先輩の所に駆け寄る。