王子様と眠り姫




逃げようとするあたしを、壁に押しつけて離してくれない。



「ッ……離して!!」


「っざけんな!」




怒鳴りながら振り上げられた手に

反射的に目を瞑る。





「…………」



…あれ?

痛くない??




うっすらと目を開けると




「っ……豹先輩ッ⁈」