王子様と眠り姫




先輩の発言にびっくりしすぎて、動けない。

好きな人と付き合いたいって思うのって、ふつうのことじゃないのっ⁈




呆然としてるあたしをみて、先輩がイライラした様子で口を開く。


「俺みたいなイケメンに告白されてんのに断るとか、モテるからって自惚れてんじゃねぇの⁈」



今の発言でわかったけど、

この人、相当ナルシストなんじゃ……



確かにイケメンさんだけど…

今の発言で全部台無しだよー!



「う…自惚れてませんから。

それじゃ、あたしは教室に戻るんで…」



そそくさと、図書室を出ようとするあたしを、先輩が止める。


「おい、待てよ。」

「っ……」



ガッチリと手首を掴まれてしまう。