王子様と眠り姫







「ーーー着いたぞ」


姫那の家の前で自転車をとめる。





「ん。ありがとう…」


俺から荷物を受け取りながら、姫那が呟く。



「会いたくなったら、言えよ?

すぐ駆けつけるから」



姫那の頭を撫でてから、自転車にまたがる。







「────ちゃやだ……」


「? どした?」


姫那が、俺のブレザーの裾を掴んでいる。



「帰っちゃ、やだ」





目に涙を溜めて、俺を見上げる。


その顔で、こんなセリフ言っちゃダメだろ……