タカをおじちゃんは一度
見たことがあった。


私が野澤商店に連れてきたのだ。


駄菓子がたくさん並ぶ昔ながらの店を見て


「何か懐かしいなぁー。でもお前、高校生になってもこんな店に入り浸ってんの?」


私はタカに
「私にとっては大事な店なの!そんな風に言わないで!」

と、慌てて返した。


保おじちゃんは、
「君がタカ君か。あーちゃんとは長い付き合いでね。あーちゃん、寂しがり屋やけん、大切にしてやってくれな。」


と、いつもの様にタレ目をくしゃっとして笑ってそういってくれた。