「放課後、遊びに行こうぜ」

愛斗は笑って言う。

「いいですけど…どこにっスか?」

「ゲーセン!!」

蓮太は笑顔で即答したが、

「じゃなくて…;;」

と愛斗に止められた。

「なぁ、デパートでいいんじゃねーか?」

翔は愛斗に提案する。

「…そうだな。デパートなら、ゲーセンもあるし」

愛斗は少し考えて、納得した。

「やったー♪」

蓮太はルンルン。

そんな時。。。

ガラ――ッ!

「…!!」

金髪の少年が勢い良く扉を開けて、ズカズカと入って来た。

「??」

私たちは首を傾げた。

「お前…2年で一番強いって噂の天瀬だよな?」

金髪の少年は睨みを効かせて、愛斗に近づく。

「一番強いかどうかは知らないけど、天瀬ってのは合ってるぞ」

愛斗は腕組みして、頷きながら真面目に答えた←

「俺と勝負しろ!!」

「…此処で??」

愛斗は目を丸くして、首を傾げる。

「場所なんか何処でもいい!俺はお前を倒して、この学校を天下統一するんだ!!」

金髪の少年は大声で怒鳴る。

「ヤバイ…。あいつ、1年の強い連中を片っ端から全員シメた奴だよ。怖い噂いっぱいあるし…2年も狙ってるって聞いてたけど…何で今?!;しかも、ここで?;;」

私は青ざめた顔で、頭を抱えた。

金髪の彼は、私と同じクラスの桐村羽恭クン。耳にはピアスで、目は鋭く強面。

「面白そ~♪」

蓮太は机の上に座る。

「……」

翔は黙って見守る。

「天下統一とは…随分デカくでたな」

「何だよ。怖気づいたのか?」

「いいや。1年にしてはいい度胸だなって」

愛斗は笑う。

「馬鹿にすんな!!」

羽恭は怒声を上げた。

そして、拳を作って、愛斗に振りかざす。

「おっと…」

愛斗は軽く避けた。

「な…っ!!」

羽恭はその勢いのまま、愛斗の後ろにいた私に突っ込む。

「あ。やっべ…!;;」

愛斗は焦った。

このまま行けば、羽恭は私に突っ込む。

私は羽恭の拳をくらってしまう…。

「…えーっ?!」