「……」

ゆっくり起き上がった私は、ボーっと夢を見ていたような寝ぼけているような感覚だった。


やっぱり、また…独りなんだね…。


私は寂しそうに、深い溜息ついた。

そこに、

「どうしたの?溜息ついちゃって~」

と、金まじりの茶髪の男性が近づいてきた。

「……」

私はその男性を一度見て、目をそらして無視した。

「あれれ。泣いてたの?失恋??」

男は私の隣に座って、グイグイと寄って来る。

「……いえ」

「そっか。じゃあ、何かあったの?」

「…まあ…」

「ふぅーん…。ねぇ、俺今から楽しいとこ行くんだけど、一緒に行かない?」

男はニヤリと笑って、表情の変わらぬ私を見て言う。

「…楽しいところ?」

私は暗い瞳で男を見て呟いた。

「そうそう!絶対楽しいよー?」

男は不気味にニヤリと笑った…。