「…お前もやるか?」

翔はゲーム機に付いているもう一つの赤い銃を投げた。

「おっ;;」

愛斗は危うく落としそうになったが、ギリギリキャッチした。

「勝負しようぜ」

翔はニヤリと、愛斗を挑発するように笑う。

「…あぁ、いいぜ」

愛斗もニヤリと笑って、翔の横に立つ。

「……」

私は半眼で二人の様子を窺う。

愛斗はポケットから小銭を出して、ゲーム機に入れた。

女の子達は、イケメンが増えた事で興奮←

「……あ」

私は愛斗を呼ぼうとしたが、二人とも何気に楽しそうなのでやめた。

あまり話さない愛斗と翔だけど、やっぱ男同士気が合うんだろう。

楽しそうに笑いながらゲームをやる二人…女の子たちの声…。

少しこの綺麗な絵を見ていようかと思ったが、物凄い雑音で、その気が失せた。

「……;;」

私は二人を置いて、コインゲームの方へ向かった。

コインで暇つぶししてよッ♪

自分でも低レベルだと思うが、ここはコインしかない!!←

私が100円玉を両替機に入れようとした時…

「あぁぁぁぁぁ!!」

と、聞き覚えのある声が聞こえた。

「…ん?;」

私が辺りを見回すと、蓮太がゲームの前で悔しそうに叫んでいた。

「……」

私はゆっくり近づいた。

「あ。美桜ぉ~!せっかくコイン100枚手に入れたのに、このゲームで消えた…( TДT)」

「ドンマイ^^;」

「悔しいな…」

「あと何枚残ってるの?」

「10枚」

「そうなんだ。他のゲームでまた増やせば大丈夫だよ^^;」

このゲームに90枚も使ったのか…

「そうだね^^!」

蓮太は笑顔でそう返事すると、他のゲームを探し出した。

私はもうコインに100円も使う気を無くしたので、蓮太についていくことにした。

「コレなんかどうかなぁ」

「さあ。私、コインとかめったにやらないから分かんない」

「そっか」

蓮太はまた、コインゲームに没頭しだした。

そして、しばらくすると、

「おぉ♪よっしゃ!!美桜、大当たりだよ^^」

と、蓮太は嬉しそうに声を上げた。

大当たり、100枚。

な、何という強運の持ち主…;;