僕のアメ♪

― 1 – A ―

「おーぃ。美桜ぉー」

愛斗は教室の扉に両手をかけて、ブラブラしながら少し大きな声で私を呼んだ。

「ん?どうした??」

私は駆けて行って、首を傾げる。

「五時間目サボろう?」

「来て一言目にそれか;;」

私は呆れて半眼で愛斗を見つめた。

「だってよぉ、、」

愛斗は口を尖らせて、頬を膨らませる。

「いいよ」

「…ぇ」

「だから、いいよ」

「マジで!?」

愛斗は身を乗り出して尋ねる。

「まぢまぢ」

「何処いく!?」

「ん~っと…ね」

私は少し考えた後に、笑って答えた。







―公園―

「結局ここかよ」

愛斗は苦笑した。

「ん~…」

私は着いてすぐ、ベンチに寝転がった。

「おぃ;;」

「いいじゃん。眠たいの」

私は太陽の光を嫌うように、視界を手の影で覆った。

「はいはい」

愛斗は私の横に座った。

のんびりとした優しい時間が流れる。

平日のこの時間には子供たちはいなく、とても静かなものだった。

「…レン、遅いね…」

私は呟くように言った。

「そうだな。メールしたのに…」

愛斗は携帯を開く。

「…愛斗」

「ん?」

「枕欲しい」

「枕って…そんなもん無いぞ?あ。制服枕にしたら??」

「膝枕、していい??」

私は愛斗を見上げながら上から目線で言った。

「…あ、あぁ//」

愛斗は少し頬を染めて、私から目をそらした。

私は愛斗の膝を枕に、もう一度寝転がった。

「まぢでキツ~イ。学校疲れた」

「それより、無断早退だぞ。良かったのか?美桜」

「愛斗もじゃん」

「そりゃそうだけど…」

「いーの!…今は愛斗たちと居たい気分だったから」

「…何だそれ(笑)」

愛斗は嬉しくて、少し照れながら吹き出した。