―9時in学校:下足センター―

「完全に遅刻だね」

私は携帯を見ながら平然と言った。

「まあ、今日は仕様がないな」

愛斗は下足センターで靴を直しながら言う。

「大丈夫!w」

蓮太は私に笑顔を向ける。

「何で私を責めないのさ、二人とも~」

二人の優しさが私の心には痛い…←

「だって俺ら、お前いなかったら学校にも来てないだろーしw」

「そうだね」

「うっ…二人が天使に見える…(泣)」

二人の笑顔が眩しくて敵わなかった。

まぢでいい友達だ。

「てか、美桜こそ大丈夫なのか?」

「え」

「先公に怒鳴られるぞ」

「大丈夫。メンタル弱いんで、泣き落とす」←

「そりゃ…大丈夫なのか?;」

愛斗は苦笑。

「美桜」

私は蓮太に呼ばれて振り返る。

「ん?」

「そーいや、部活は?最近行ってないんじゃ…」

ギクッ!!

私は痛いところを突かれて、はっとした。

「う、うん。大丈夫!!何とか…成ってるはず!;」

私は自分を言い聞かせるように言った。

実は私はテニス部。入部してニヶ月でサボり癖がついてしまった←

「…本当?」

蓮太は私の顔を覗き込んできた。

くそっ。この可愛い顔に嘘はつけない!←

「実は…その…顧問に色々言われてるんだ;;だから、行きたくないの」

私は二人から目をそらした。

「…シメようか?」

二人は真顔で声を揃えて言った。

「いやいやいやいや!!;;真顔で言わないで!本当にしそうで怖いから!!;;」

私は慌てて二人を止めた。

「そいつ、調子にノってんじゃね?マジで1回シメた方がいいって」

愛斗は指を鳴らす。

「落ち着いて!そんな対したことじゃないから!!;」

「じゃあ、何て言われたの?」

蓮太は少し首を傾げて尋ねる。

「え…えーっと…;;」