気の優しい雄介は３０歳を過ぎて
両親の強力な勧めで何度も
お見合いをしていたのだが、
断られたり、断ったりの
繰り返しだったらしい。

そんな時に、たまたま学校の
後輩だった雄介の妹から話を
聞いた由香里が、典子に
雄介を紹介したのが
きっかけだった。

「じゃあ、亜由美ちゃんも
ユカちゃんに誰かいい人
紹介してもらいなよ。」

「うん、頼んでみるわ。」

「うん、そうだよ。まずは
動いたほうがいいよ。
何もしないで嘆いている
よりは動くべきだよ！」

「そうかなぁ‥。」

「うん、亜由美ちゃんは
もう今は『結婚したい』
って思っているわけでしょ？
じゃあ、簡単だよ。
とにかく、色々な人を
紹介してもらって結婚への道
を突き進めばいいのよ。」

「そうかなぁ‥
できるかなぁ。」

「ホントに心から結婚したい
って思っているなら大丈夫だよ。
私からもユカちゃんに頼んで
みるよ。旦那にも誰かいないか
聞いてみるわ。」

「うん、そうしてよ。
ありがと。なんか、
元気出てきた。」

「よし、じゃあ、亜由美
ちゃんの結婚大作戦が
成功しますように！
カンパーイ♪」