それぞれの近況報告が一通り
終わると、其の日一番問題を
抱えている人の発言が自然と
多くなる。

今日の主人公は、由香里
だった。

職場でのストレスに
ほとほと疲れ果てていた。
 
 沙耶のことはみんなすでに
知っていた。
亜由美も自分の職場にいる
沙耶と同世代の社員や
派遣社員のことを引き合いに
出したりしてお互い共感したり、
慰めあったりしていた。

由香里と亜由美の話を聞きながら、
典子は他人事として
『世代間ギャップ』を
面白がっていた。

そして、今日来る途中に見かけた
家族と一人の若い主婦の事を
思い出していた。