「そんなあなたを好きになった彼女も彼女だけど、ひとの気持ちをそんな軽く扱うあなたもどうかと思う。それってかなりひどいと思わない!?」 思わず声が大きくなって言い方がキツくなった私を彼は目を大きくして見つめた。 「…僕、悪いことしてたの?」 ……分かってない。ふられた時のつらさより、想いが同じだと信じ、そこに喜びを感じた後にそれが嘘だと知った時のつらさのほうが、何倍も心に大きな傷を作ることを。