『沙耶香? どうしたの?』 能天気な母の声。 わたしがどれほど打ちひしがれたか分かりもしないんだろう。 バースディケーキとして、ドーナツなど出したら…… 常識から外れた女だと、緋英君から見下され別れを切り出されそう。 「ありがとう。最善を尽くしてみる」 それだけ言って電話を切りスマホをソファの上に投げて、そのまま倒れ込んだ。