∞ANxIeTY∞

トウマは一度もユウを攻めなかったと言う。
手を着けないで貯まっていく莫大なお金は
きっとこの先も増え続けるだろう。

其れはまるでユウとトウマの苦しみと同じだけで、
きっと彼等は、膨れ上がる金額分
余計に苦しみの海をもがき続ける。


「トウマは幸せにせなあかんからな」


口癖を呟いて、彼が開けた窓からは
もうすぐ梅雨を迎えるだろう
少し湿った風が舞い込んだ。