大きな夕日が海に沈んで行く そうやって、 顔を隠してしまえたら いいのに。 嗚呼、きちんと空には 猫の爪のような細く白い月が存在していて 其れはまるでイオリのように真っ白で。 こうやって彼女が 俺が目を瞑(つむ)って逃げてきた長い長い時間 俺を眠らせてくれてきたんだろう事に気付く。 乳白色の其れはあまりに綺麗。