私はそのあと、どうやって帰ったか覚えていない。 けど。 ご飯食べて、お風呂に入って、寝て。 それをしたことは覚えてる。 「李南、ちょっと…李南ったら!」 「疲れているんだろう。李南も」 「もう。いつになくぼーっとして。風邪かしら…?」 なんて。 そんなお母さんたちの会話も、耳には止まらない、入らない。