そんなことを思っていたら、もうグラウンド。 サッカー部が練習していた。 遠目から、樋野くんの背番号が見えた。 そして、元気のいい環奈ちゃんの声も。 それを聞きながら歩いていたら、彼らが私の腕を掴む。 「離してください!」 「ちょっ…松雪!」 「私、あなたたちがそんな人だったなんて知りませんでした!」 「松雪!」 写真が好きで、何かを記事にしたい。 そんな、同じ気持ちを持った人が集まっていると。 そう思ったから私は写真部にもいた。 だけど、実際は違ったなんて。