交通費も、宿泊費2日分も出してもらえるとなれば、すごくありがたい。
行けるのであれば、行きたい。

でも、それって差別にならないだろうか?

そう考えると、私は安易には『行く』とは言えなかった。




「何だって?あの子、進学の子でしょ?」




肘をついてこちらを見る、我が親友。




「深雪【みゆき】…」

「また何か頼まれたんでしょ、李南」

「うん、サッカー部のマネージャーの子にね」

「もう。この間無理して行って体調崩して1週間休んだばっかりなんだから、遠征なら断った方がいいんじゃないの?」




そうだ。
確かあれは、野球部の試合の時。

炎天下の中で応援に行ったから、私は熱中症になって、そこから体調を崩して1週間休んだんだった。