この、私たちが通っている旺華学院高校は、有名大学に進学を目指す“特別進学コース”と、部活と両立しつつ進学を目指す“進学コース”がある。

そして、ABCDEFとクラスがあり、それは成績順で、DEFが進学だ。

クラスを言えば、いつもそう言われるけども、私は写真で賞を取ったりしてたから、そのクラスに行かせてもらえただけだと思う。

実際には、すごく苦しいから。





「樋野はEだけど、あたしなんてFだからね。クラスなんて言いたくないもん」





與さんは十分可愛いからそれでいいって。
とはいえなくて。

ただ笑って私は誤魔化した。

しばらく3人で立ち話していれば予鈴が鳴る。





「あ、やば!」

「松雪、移動?」

「そうなんだ。少し遠いから…じゃあね!與さん、樋野くん!」





そう言って私は別れて、走って教室へと向かった。

――――間に合ったのは言うまでもない。