「…帰ろっか」 重い腰を持ち上げて足元のレンタルラケットを持つ。 彼の横を通り過ぎると後ろで彼はまだ嬉しそうにに微笑んでる気がした。 ヒュンと風があたしの前を横切った。 季節はもう肌寒い時期。 先程までは確かに体中が熱で帯びていたのに、何故か今初めて肌寒いと思った。