――――ん。 ―――――――ぇ……さん。 「おねーさんっ!」 「うん………?」 「お粥作ったからさ。冷めないうちに食べた方がいいよ」 彼がおぼんに乗せて持っているのはホクホクと湯気をたてているお粥。 「あ……ありがと」 卵でとじているお粥。 見るからに美味しそうだった。 レンゲで掬いお粥を口の中に運ぶ。 塩加減も丁度よくてとても美味しかった。 「………美味しい」 「え、本当? ありがと。お粥初めて作るから少し時間かかっちゃって。でも美味しく出来て良かった」 「そう………なんだ」