「だって……」 シュンと肩をおとす漣。 どうやらあたしはこの顔に弱いみたい。 「あー…! もう分かったよ!」 そしてやっぱりあたしはそこまで酷い人間じゃないようだ。 「てか、あんた料理出来んの?」 キッチンに立って、やる気満々の彼。 あたしの中では男って料理ダメダメなイメージだから。 あ、女なのに料理ダメダメなあたしが言える事じゃないか。 「うん、料理くらい出来ないとね」 何だそれ。 あたしに対しての嫌味か。