亮は5歳の頃みたいにまたどこかへ行ってしまった。
そして、またしばらく待ってるとあの頃みたいにうしろに手を隠していた。
「なに隠してるの?」
「…手出して」
わたしはあの時と同じように手を出した。
そして、目を閉じた。
「目開けていいよ?」
目を開けると…
「…え?四つ葉のクローバーじゃない」
そう。手についていたのは本物の指輪。
「安いやつだけどペアのやつ買ってきた」
そう言って亮はわたしに微笑んだ。