完全にからかわれてる

そう思った私は頬を膨らませ篤人を睨んでやった

すると、そんな篤人は私を抱きしめて来たのだった


「そんな瑠璃も可愛いよ」

「なっ/////
 んっ‥‥ぁっ‥‥」


耳元で囁いた篤人の言葉に私が反撃しようとしたら、篤人によって唇を塞がれてしまった

互いに求め合うような長いキス

唇が離れ、私達は黙ったまま抱き締めあった

そして時刻が10時を迎える頃になって、篤人は連絡するなって言い残しホテルの部屋から出て行ってしまったのだった

部屋に残るシトラスの残り香が急に寂しく感じ、私はジェニファーが来るまで枕を抱き抱えながら篤人の事ばかり考えていた

恋がしたい

そう思っていた

でも、殺人的なスケジュールの中で恋なんて出来ないっと諦めかけていた

そんな時、私の前に現れたのは爽やかな笑顔を見せる篤人だった

サッカーの事なんて何もしらない

それなのに、篤人に会いたくてサッカーを観に行った

車で海に連れて行ってくれた

コンサートの3日間、毎日欠かさず届けられたのは私の大好きな白い薔薇

一度は篤人の事を忘れようと距離を取ったけど、篤人からの告白で私に彼氏が出来た

しかも、大好きな人の彼女になれたのだ

有頂天になるなって言われても無理!!

そして産まれて初めてのH

大好きな人と身体を重ね合わせる幸せを知った

21歳で未経験

皆は早くに体験したって言っていたけど、私はどんなに遅くても良いから本当に好きな人とって決めていた

だから、今はとっても幸せ

幸せすぎるせいか、ちょっと寂しくもある

互いに多忙な生活だもの、逢えない寂しさは我慢しなきゃダメだって事は分かってる

分かってるけど、まだ日本に留まりたいって思ってしまう

そんな我儘が許される訳がないけどね‥‥


コンコン‥‥

カチャ


「RURI‥‥
 Are you ready?
 Though I say that I want to confirm clothes, is it good to say that a stylist wants to do hair and makeup even if I put it through the room?」


10時ピッタリに部屋をノックしたのはジェニファーだった

スタイリストが髪の毛と化粧をしたいって言ってるし、服装の確認もしたいって言うけれど、部屋に通しても大丈夫?って言いながら部屋に入ってくる


「All right.
 Don't worry.」