CINDERELLA STORY~貴方に巡り会えた奇跡~

ホテルに向かう車の中、私は一番先に篤人の載ってる雑誌をペラペラと捲り出した

そこには、サッカーをしている篤人の真剣な表情が撮影されているのと、爽やかに笑う普段の篤人に表情が写っていて、サッカーをしている篤人の表情は私の知らない篤人の姿だった

篤人って、試合中はこんな表情をするんだ

私の知っている篤人は、爽やかな笑顔をしていて、優しさが溢れている顔をしている

雑誌のタイトルにも、試合中とは違う吉岡篤人の違う一面と書いてあって、実際に試合中の篤人は厳しい表情を浮かべ、試合に臨んでいる彼の表情が写してあった

また、それだけじゃない

篤人の練習している姿も写真に収められていて、その姿は私の知っている篤人とは全く別人のようだった

そし記事には、篤人の好みの女性って言うのが記載されていて、自分の世話をしてくれるような年上の女性が好みで、芸能人で言うならMIYUさんみたいな人だって書いてあった

MIYUかぁ~

ってか、誰?

誰だか分からないけど、篤人は年上が好きだと書いてあるから、きっとMIYUって人は年上なんだろう‥‥

そんな雑誌の記事を読みながら、私はホテルの部屋に到着した後、いつもだったら携帯のメールやら、PCのメールを確認したりするのだが、色んな事があり過ぎて心に余裕すらなかった私は、簡単にシャワーを済ませると食事も摂らずにベッドへダイビングしたのだった

思い出すのは重苦しくなってしまった篤人との関係

そして、あの俺様的な男の事だ

疲れが吹っ飛ぶなんて言った私に、篤人は困惑したんだろうなぁ~

絶対に困ったに違いない

でも、もう口にしてしまった事は取り消せないし、篤人は私の気持ちに少なくても気が付いているだろう‥‥

どうしたら良いんだろう‥‥

はぁ~

思わず溜め息を吐き出し、布団を頭から被った

身体は凄く疲れてるのにも関わらず、全く睡魔が襲ってこない

それも、そうだ

篤人の事も考えてしまうし、何よりあの俺様男の言葉が嫌でも頭から離れない

甘ちゃん

我儘

このままだと、私は2・3年で芸能界から消える

そんな言葉を言われた事を思い出し、またムカムカと腹が立ってしまう自分がいる

あんな男の言葉なんて思い出したくないし、今は篤人の事だけを考えたいのに、嫌も頭の中で木霊するするように、あの男の言葉が何度も私の頭の中で響いていた




翌日‥‥

あまり睡眠を取れなかった私は、睡眠不足から頭がボ~ッとなっていて、気分転換にホテルのジムに向かい身体を動かせていた

そんな時に、あの男が現れたのだ


「よぉ~
 眠れなかったみたいだなぁ~」


カメラを手に、桜井蒼紫は口角を上げて笑みを浮かべている


「もう、撮影する気?」

「あぁ~
 言っただろ?
 素のお前を撮るってな‥‥」


その言葉通り、いきなりカメラを私に向ける男は、容赦なく撮影を始めたのだった