私の正直な感想だった

それから休日は何をして過ごすのかと言う質問をすると、あまり外には出ないと言う答えが返って来て、お気に入りはソファーの上だって笑って言うもんだから、私まで笑ってしまった

そして楽しく談話が終わると、用意された服に着替えての撮影になった

その時、別に見ようとして見た訳じゃないけど、彼の鍛えられた身体が目に飛び込んできて、スレンダーなんて思い込んでいた私は、彼の身体に目が釘づけになってしまったのだった

割れた腹筋

引き締まった体系

しかも鎖骨フェチな私には、彼の浮き出た綺麗な鎖骨がたまらなくて、許してもらえるなら触りたいって思ってしまった

元々、私は対談とか苦手な方だった

この業界に居る以上は避けて通れないとジェニファーには言われ続けているのだけど、それでも見知らぬ人と何を話して良いのか分からず、いつも緊張してしまう

しかも、営業的な自分しか出せない

作り笑いと相槌

それがRURIと言う私だった

吉岡篤人さんとも、初めは緊張から何を話して良いのか分からなく、記者の人に助けてもらったのだが、それは最初だけだった

こんなにスムーズに色んな事を話せたのは初めてで、良く私の歌を聴いてますとか言われても、それは新しい新曲だったりと社交辞令が多く、曲のタイトルまで言ってくれたのは彼が初めてだった

それを切っ掛けに、私は素の自分を曝け出して本気で色んな話がする事が出来た自分に驚いてしまった


「2日後にサッカーの試合があるんだけど、観戦しに来る?」

「うん‥‥
 行きたい!!
 何処で試合なの?」


撮影の合間を見ては、そんな会話をしていた

そして撮影が終わった後、彼からサッカーの試合のチケットを渡されたのだった

そのお礼として、東京ドームで3日間行われるコンサートチケットを数枚渡すと、必ずコンサートに来てくれると言ってくれたのだ

彼女が居る?

そう聞きたかったけど、こんな場所で聞いたら居ないって言うに決まってる

せめて連絡先でも‥‥

そう思ったけど、私にはあと一歩の勇気がなかった

しかも、彼からも聞かれる事はなかった


【RURIにしては、今回の対談は珍しくRURIらしさが出てたじゃない】

【そう?
 そうだ!!
 サッカーの観戦に行くから、2日後の予定は開けといてね】

【2日後?
 2日後なら、千葉のお婆ちゃんの家に行くんじゃなかった?】


あっ‥‥

そうだった

久し振りの帰国

強行スケジュールの中、やっと千葉の祖父母の家に行く事が出来るのだ

でも‥‥