ルンルン気分で灯の所に行くと
「なに、ニコニコしちゃって。」
と、引かれた。
「何でもないよ!」
「あ、あっそ。じゃ、行こっか。」
灯の隣に並んで歩き出す。
頭の中では佐山くんが好きな事をどうやって言おうか考えてた。
やっぱりドーン!と言った方がいいのかな。
やっぱ静かに言うべき?
私の頭の中はこんがらがってた。
「葵?着いたよ?」
はやっ!?
っていう訳ではない。
駅前といえど私達の学校から、徒歩5分。
ボーっとしてれば着いちゃう距離。
私達は定番の席に座る。
窓側の、皆が下校する姿がよく見える場所。
いつものパフェを注文して、外を眺める。
コーヒーとか苦いのは飲めない。
「葵、聞いてくれる?」
「なに?」
何だか、イヤな予感がした。
だって、いつも笑ってる灯が…
急に真剣な顔になったから。