登録する際に、楽園でのルールや仕組みが記載されていた。
その内容がこれだ。

・自分のレベルに合わせた勉強ができる。
・自分の姿を変えることはできない(犯罪防止のため)
・年齢、性別に制限は無し。誰でも自由に入学できる。
・基本的に自由。
・リアル世界での体が直接ネット上に入り込むため、向こうでの怪我はリアル世界で影響す る。
・現実世界で身に着けているもの、手に持っているものなどは持ち込むことができる。
・楽園内での持ち物は持ち帰ることはできない。
・楽園内での売り物は、リアル世界でのお金を用いる。

だいたいこのようなことが書いてあった。

「基本的には自由みたいだけど・・・顔、変えられないんだね・・・」
自分の姿が原因で苛められていたリリアは、悲しそうに俯いた。
「でもまぁ、退学したくなったら簡単にできるみたいだし!試しにってことでねっ」
私はすっかりネット上での楽園に、希望を持ってしまった。
「そう・・・だね!!噂によると寝泊りだってできるみたいだし、千奈も家を心配する必要ないねっ」
「うんっ」

学園やクラスはないみたいなので、少なくともこっちの学校の様に肩身の狭い思いをしなくてもよさそうだ。
いたい人と一緒に過ごし、自分に合わせた勉強ができる。
楽園と呼ばれるわけだ。

私たちは自分の名前とパスワードを入力して、さっそく「入学する」というボタンをクリックした。


その瞬間、目の前が光に包まれて何も見えなくなる。


そして目を開けた時には・・・