時計に目をやれば、もう7時を回っていた



『着替えよう…』



朝から女顔、と嫌なコンプレックスを抱えながらダラダラと服を脱ぐ



今日は何も無いといいなぁ…



そんなことを思いながら、ふと鏡に映る自分の姿を見る。



『治んないなぁ…』



鎖骨の下辺りに出来た、痛々しい傷跡。

出来たのは四年前。僕が中学一年生の時だ



『…はぁ』


何もかも嫌になりながらも、思い出す過去を頭から無理矢理消し去る。






僕の過去…


良い思い出なんてひとつもない





憂鬱