「…ありがとう」 女の子みたいな顔でポロポロと涙流してる男の子をみて、なんだかほっとけないなと思った。 「男の子なのになんで泣くの」 少しは我慢しなよ、と付け足しながらスカートのポケットに入ってたハンカチを渡した。 渡してから気付いた、そのハンカチのキャラクターが嫌いなものだった。 ママに勿体無いから使いなさいとずっと捨てられなかったのだ。 「…それあげるから、泣かないでよ?」