「怒ってる?」

「うん」


何に怒ってるのか分からなくてうーんと唸ってしまった。


「僕は遥ちゃんにしか言いたくないの」

「なんで?」


何だろう、また熱い何かが胸いっぱいにさせる。


「…遥ちゃんが好きだからだよ」


これ小学中学の時も言われた。

同じ好き何だろうと思ったから、


「私も歩のこと好きだよ」


と笑って言うと、次は溜め息を付かれしまった。

えー!?と心の中で叫んでいた。


「…まだなんだ、まぁいいけどさ…」


え、何?

それって心の中で呟くことじゃない?

熱い何かよりモヤモヤが勝ってしまった。


「今日は何の日?」

また歩の笑顔が見れたからさっきのモヤモヤが嘘のように消えて、熱い何かがまた押し寄せた。


「あれ?なんかあったっけ?」


「クレープ、食べに行こ」


歩がそう言いながら私の手を掴んだ。


あ!

今日は9日だった!


私達は甘いものが好きだから行き着けのクレープ屋に昔は通い過ぎた。

9の付く日だけ安くなるのでダイエットのためだとその日だけクレープを食べるって歩と決めたのだ。


「そうだった!クレープが待ってる~」


私は繋いでる手を揺らしながら、今日は何食べる?と聞いた。