あのケーゲーは眞樹が中心となり、オカルト集団が洗脳目的で配信したサイトだった。


携帯ショップを経営している眞樹の家。


携帯を加工する位簡単なことだったのだ。


中古携帯。
余り携帯。


金やレアアースを獲得するために集められた大量の携帯電話。


それらの中から、まだ使える部品を集め製品にして機種変更の人に安く提供していたのだった。




まず地域の学生をターゲットに選ぶ。
そして安く販売する。


運営費は、有事対策費が使われた。


本当の目的は、日本人に恐怖を植え付けるためだった。


何時攻撃されてもおかしくない。
そんな状況を知らしめるために……


だから完全無料のCMなしだったのだ。


『おそらく、どっかの宗教団体が洗脳目的で遣っているんだろうよ』

と、誰かが言っていたけど、どうやら当たっていたらしいな。




 でもアンビエンスエフェクトだけは違っていた。


高熱を発生させるために作られたソフトだった。

作ったのは勿論、天才眞樹だった。


サブリミナル効果をふんだんに使い脳にインプットする。

特殊電波で錯乱状態を一時的に作り上げる。

恋愛シミュレーションゲームに熱中させ、効果倍増も狙った。


ゲームを十八禁にしたのには理由があった。

ターゲットは、十八禁に慣れていない十八歳になったばかりの高校三年生。

彼らに刺激の強い恋愛シミュレーションゲームをやらて、高熱が出る実験をしていたのだった。

自分達の学校が舞台ならイヤでも興奮するだろう。

だから最新型インフルエンザの患者は、高校三年生のみだったのだ。


俺が十八歳になった時に遣らせるつもりだったらしい。


でも……
間違えて持ち帰った携帯電話のせいで、予想外のことが起きた。

俺が眞樹にかかってきたメールで、サイトにアクセスして遊んでしまったからだった。