一瞬でした。



わたしは角田を背負い投げで投げ飛ばしました。


そして、リングに叩きつけると、背後にまわり、スリーパーホールドで首を絞めあげました。


「がああああああああっ…………」
角田はうめきながら、私の腕に爪を突き立て、何度も強くひっかきました。皮が裂け、血が滲みます。


私はさらに絞めあげました。


角田は、両手両足をばたつかせて暴れました。しかし私は離しません。完全に極まっています。


角田はギブアップをしませんでした。


やがて暴れる動きに力が無くなり、腕がだらんとたれました。
それを見て、すぐに審判が大きく両腕を振り、試合を止めました。






ゴングが鳴り響きます。




九分三十五秒。
レフェリーストップ。


私の勝ちです。