「ユズキ、なかないでよ! ぼくたち、またあえるから。 …そうだ。 やくそくしよう! 10ねんごのユズキのたんじょうびに、またここであおうよ。 …ね? やくそくだよ!」 …そのときのあたしたちにとって、「10ねん」は「一生」に等しいほど長く感じられた。 だからあたしは、タクトのその言葉に安心して、「うん」とうなずいた。