死ぬ? かもしれない。 マールが。 まだこんなに小さいのに、とてつもなく大きなハンデを背負わされていたのか? マールが患っているものの重さを理解した途端に悲愴な表情を浮かべた俺に気を使ってか、先生は慌てたように言葉を付け足した。 「大丈夫、治らない病気じゃない」 パッと顔を上げる。 そうか、そうなんだ。 治らない訳じゃないんだ。 その台詞に心底ホッとして、思わず安堵の溜め息が出た。