やっぱ隠し通すって、辛い…






でも仕方無いかな?




〜家にて〜



…プルルルル、ルルルル…



「…はーい?どちら様でしょうかぁ?」


『ーーぅち、うちだよりあ〜!』


「あ、めぐ!どーしたの?」


『あのさ…今から家行って良い?』


「…ぇ、えっ⁉」




どうしよう…!
今、部屋には歌い手用の楽器が…!




「ごっごめん、今は無理…」


『ーーんで?何で?』


「うん…その、えーと…」


『理由、アレでしょ?わかってるよ、うちにはぜーんぶ!』


「え?」


『今ね、ネットでRIAのプロフィール見てたんだ』


「…え。え?え⁉」


『高2で、女子で、背が低くて、ちょっと勉強できなくて…ジャニーズのあの子が大好きで、あの漫画が好きで、新潟県に住んでて…』





「…!」



『それで…歌い手になれる程…
歌が上手くて…
名前が「りあ」だよね?』



「…」


『りあ、教えて?』








「だ、黙ってて…ごめん…
わたし、その…RIAなんだ…
だっ、だけど、うちの親には…!」


『わかってるよ、誰にも言わないから!でも、秘密ごとは無しにして?』


「…うん…」





あーぁ、やっちゃったなぁ。





でも…めぐが優しくて良かった。













…いつまでもそんな風に思っていられたら良かったのに。