「――――いいよ」
少し迷ったけれど、聞くことにした。
そして、仲村くんは頷き、口を開いた。
「何か他に思ってることがあるはずだよ」
「何も思ってないよ」
「じゃあ、気づいてないのかな?たぶん、少し悲しいでしょ?」
む・・・
痛いところをつかれた。気がする。
「別に、そんなことは・・・」
「ばーか」
「・・・は?」
でこぴん。
でこぴん?
でこぴん。
「何なの!?」
「ま、頑張れよ」
私は、口をぽかんと開けたまま立っていた。
「...ゆあ、ゆあー?」
「あ、ごめん、聞いてなかった」
「んもー」
日和との帰り道。
私の頭の中は、さっきの仲村くんのわけ分からない行動のことでいっぱいだった。
大体、仲村くんがどういう人なのかも分からない。
「ね、日和」
「ん?」
「仲村くんて、どんな人かなあ?」
日和は、うーんと少し考えた後、
「私もあんま話さないからわかんないけど、さわやか君って感じよねー。優しくてモテモテ?みたいな」
「やっぱ、そうだよねー」
私のイメージも、そんな感じだった。
でも、さっきの仲村くんは何か...違和感を感じたというか。
「まあ、もっと話してみたらー?」
日和が、しばらく続いた沈黙の後ふと言った。
「人って、第一印象がすべてじゃないっしょ」
もっともだ。
「うん、そうしてみる」
私が言うと、日和は幸せそうな顔をして笑った。
