優恋*プレリュード改

自分の自信が、どんどん消えていく。



私が落ちるという根拠があった。


私は、高い音より低い音がでやすいって前にも言ったと思うけど、今回吹いて、と言われた場所が、ほとんど高い音のところだった。


紅葉が上手くいくわけだ。



先生は、今日、放課後残るようにと言った。


その時、私はオーディションに落ちる―――



「優亜」


「え?」



日和がいた。


「何でそんなとこつったってんの」

「あ、うん。オーディションだったんだ」

「へぇ!!今日決まるの?」

「うん」

「応援してるよ!!ってもう終わったのかwwでもなれるといいね!!うん!!」

早口で日和がしゃべりまくる。


「うるさい。だまれ」

そう言うと、日和はしゅんと下を向いて黙った。


「うちはたぶんD部」

「何で?」

「オーディションの出来悪かった。落ちた」

「そっか」

拍子抜けした。
日和なら受かるよーとかそういう気のきかない事言うと思ってたから…



「D部もいいよねぇ。鈴木先生の指揮で」


でも、かえって元気づけられたかもしれない…



「A部は、金山になった」


『はい』


「田中は、D部で頑張ってほしい」


「はい」


やっぱり、落ちたんだなぁ。



自分で思っていたのに、まだ実感がない…


悲しいのかな、やっぱり。



自分でもよく分からないよ…


自分の思いも、こんな時どんな顔したらいいのかも…


「…」


「先生は、二人とも頑張ってきたのを知ってる。その証拠に、どちらにするかすごく迷った」


「ただ、金山」


「はい」


「それは、メンバーがいつ入れ替わってもおかしくないってこと。この意味、分かるよね?」


「はい」


「田中も、これからもこの曲練習していいから」


「…はい」